【お知らせ】「死の受容の5段階モデル」について
精神科医エリザベス・キュウブラ・ロス氏は、著書『On Death and Dying』の中で、
死に直面した人が経験する心理的な段階として「死の受容の5段階モデル」を提唱しています。
このモデルは、人生における大きな変化や喪失全般にも当てはまると氏は述べています。
■ 死の受容の5段階
1. 否認(Denial)
死の事実を認めようとしない段階。
「これは間違いだ」「私には起こらない」といった感情が現れます。
2. 怒り(Anger)
死に対する怒りや不満を感じる段階。
「なぜ私が?」「不公平だ」といった感情が湧きます。
3. 取引(Bargaining)
死を遅らせたり運命を変えようと、取引を試みる段階。
「もし○○すれば、死なずに済むかもしれない」というような思いが出てきます。
4. 抑うつ(Depression)
死が避けられない事実であると認識し、深い悲しみや絶望を感じる段階です。
5. 受容(Acceptance)
死を受け入れ、落ち着いた気持ちになる段階。
必ずしも幸福な状態ではなく、感情がなくなったような静かな境地といわれます。
■ 段階の進み方には個人差があります
ロス氏は、「これらの段階をすべての人が同じ順序で経験するわけではない」と述べており、
段階を飛ばしたり、前後を行き来することもあるとしています。
このように、人生の大きな変化を受け入れるうえでの一つの指標として、多くの方に参考にされています。